仏教INTRODUCTION

 仏教INTRODUCTION

 

仏教の特質について述べる.仏教の特質のひとつにお経や経典を通して自分自身が仏になることが最終目標にあるところがあげられる.つまり,キリスト教イスラム教では神を信仰し,人々と神の間には圧倒的な隔絶があったが,仏教では人も神(仏)にならんとするのである!

また他の特質として挙げられるのは形而上学的問題には答えないという点にある.世界の創造や,死後の世界,霊魂などについては無記として答えない.そういったことを考えるのは現実の問題を解決する根本ではないとし,近くできる範囲で今の目の前の問題を解決しようとした.そしてその問題には様々な因果があると考え,縁起を重んじていた.このことから仏教はキリスト教イスラム教と違い,創造主を立てない宗教でもあった.

さらに仏教には諸説の共存多様性・包容性という特質がある.キリスト教イスラム教にはグノーシス派のように異端として弾圧されるものもあったが,仏教では絶対的な教えというものは存在せず,たとえ異説であっても寛容であった.むしろ,他の宗教との結び付きも強く,盂蘭盆に象徴されるように儒教を吸収したような形のものも存在する.(現在のお盆の風習は元は仏教のものではない.)

こういった多様性は,やはり先の形而上学的問題には無記とする点からきている.つまり苦の克服のために,根本を見つめなおすのではなく,現実問題としてありとあらゆる対処法としての対機説法応病予与薬という概念を発展させてきた宗教だからこその多様性なのである.

これは八万四千の法則ともよばれ,それほどに仏教には諸説があるのだ.ケースバイケースの教えから多様化したということだ.実際に,仏教は小乗仏教大乗仏教という大きなカテゴライズが存在したり,経典宗教であるにも関わらずインドには1700,日本中国朝鮮で3000もの仏典が存在し,きちっとした経典が定められていなかったりと,非常に多様性に富んだ一面がうかがえる.

 

仏教も結構面白いんだよな.

今日はここまで

 

おわり