ホッブズ1

なんとなく調べた

 

ホッブズ1(2があるかはわからない)

 

以下もう色んなところから引用しながら書きます.

 

ホッブズ概略

ホッブスはイギリスの哲学者で近代国家論の創始者.ロックやルソーの社会契約説にも大きな影響を与える.

本人は貴族をパトロンとして生計を立てていたそうだ(うらやましい)

ピューリタン革命を逃れ,パリに亡命し,その後54歳のときパリで出版した「市民論」(1642年)が哲学者としての処女作になる.63歳のとき、主著「リヴァイアサン」(1651年)を出版.

 

リヴァイアサンが書かれた歴史的な背景.

中世の封建社会が崩れて君主の専制支配に依存する絶対主義国家が誕生し,この統治形態を支える理論が王権神授説(君主の絶対的な権力は,創造主より授けられたものであるとされる理論)だった.

しかし,こんなので不満がつもらないわけがなく,市民の勢力が次第に増加.17-18世紀にかけて、社会契約説があらわれる.これは、個人が互いの権利を保持するために結んだ契約によって国家が成立するというもの.この前提として、社会契約がなされる前提の条件が必要である.こういった社会契約説の主要な思想家としてはホッブス,ロック,ルソーの3人がいる.それぞれの違いは結局人間の本性をどうとらえるかであり,それに連なり自然状態とは何かを定義した.社会契約の中身と政府のあり方も結構違った.

 

ホッブズのいう人間の本性

 人間は、生まれてから死に至るまで生命活動をし続ける運動体であり、この運動の継続(自己保存)こそが人間にとっての最高の価値である.

コレに尽きるらしい.自然状態において各人は自己保存の権利(自己保存のためには何をしてもよい無制限の自由)をもっている.したがって,自然状態は「such a war as is of every man against every man.(万人の万人に対する闘争)」なのである!

人々は絶えない恐怖と暴力による死の危険に脅かされている.この状態を止めるには、各人が自己の権利(自由)の一部を譲り渡す必要がある.ここで呼び出されるのが、「リヴァイアサン」である.

 

「私はみずからを統治する権利を,この人間または人間の合議体に完全に譲渡することを,つぎの条件のもとに認める.その条件とは,きみもきみの権利を譲渡し,彼のすべての活動を承認することだ.」

これが達成され,多数の人々が一個の人格に結合統一されたとき,共通の利益=国家の誕生である.そして同時に大怪物リヴァイアサンも誕生する.

 

リヴァイアサン

リヴァイアサンは,旧約聖書ヨブ記」に出てくる「地上に比較されうる何ものもなく、恐れを知らぬように創られた」巨大な海の怪獣である.ここでは、全成員の意志を代表する主権者としての国家であり,平和を維持するために絶対的な権力をもつ.

ホッブズは社会契約によって国家をつくり,国家が国家としての主権者や法(ここがリヴァイアサン)に従うことで平和が確立されると説いた.主権者が存在する唯一の目的は,国民の平和と安全であり,その目的に反するいかなることをなす権限も,主権者には与えられていないのである!

著書「リヴァイアサン」の口絵には,巨人が描かれている.この巨人は、よく見ると、小さく描かれた無数の人間が寄り集まってできており,リヴァイアサンは体は人民,頭は主権者でできた国家という《怪物》であることの暗喩であった.

 

つまり

ホッブズは革命の時代にひとりの主権者による支配(≒絶対王政)を正当化した保守派のイデオロギーのように見えるが,それは実際は誤りであり,もっと一般的な話をしていた.「リヴァイアサン」は1649年イングランドでチャールズ1世が処刑され共和国が樹立されたのを受けて書かれたものである.ホッブズは共和政の支持者でも王政の支持者でもなかった.そのためホッブズは、議会派・王党派の両派から受け入れられ,また危険視されていたそうだ.ホッブズにとって重要だったのは,なんでもいいからとにかくヤバい強い権力であるリヴァイアサンであった.

 

ある意味今の世界が核武装してるのと一緒.闘争状態を核というリヴァイアサンのもとおさめてる的な?ちょっと違うか. 

 

おわり